あなたは美食で知られている街でどんなレストランに出会ったら、躊躇なく二日連続で訪れますか?
私を魅了したレストランは、グルメな都市メルボルンにあります。旅行で訪れ、ディナーを求めてレストランがひしめき合うカラフルな路地を歩いていました。観光客で賑わう通りなので「うちのレストランに来たらディスカウントするよ」という客引きが多く、もう少しローカルの人達が行くような場所がいいなと考えていた矢先に、趣のあるレストランを発見。
シックなお店の外観とToday’s Specialsのボードに書かれていた“ポルトガルサーディンのグリル”に惹かれて足を踏み入れます。フレンドリーなスタッフに案内され、落ち着いた雰囲気の店内へ。階段を上がって二階のテーブル席につきます。
カウンター越しにディスプレイされている新鮮な魚の数々
メニューに目を通すとシーフードレストランですが、美味しそうなお肉料理やベジタリアンオプションも豊富。そして、いいセレクションのワインリスト。美味しそうなメニューに目移りしてしまい、ウェイターさんにオススメは何か聞くことにしました。すると迷うことなく「スティングレイ!(日本でいうエイ)」とのこと。「えっ、うーん、本当に?」というのが私の最初のリアクションでした。でも「びっくりするくらい美味しいから、試してみてよ!」というウェイターさんの笑顔を信じ、ポルトガルサーディンのグリルと共に注文することに。
平日はドリンクを注文するとタパスがサービスということで、ピノ・ノワールを飲みながら提供されたオリーブを楽しみます。店内は少し暗めのライティングでムードがあり、ジャズバーのような雰囲気。曜日によってはライブミュージックもあるということなので、さらに素敵な雰囲気になるのが想像できます。
そして、料理が到着。
ポルトガルサーディンは、まずその大きさにビックリ。普通のサーディンに比べてとても大きく、バナナくらいのサイズ感があります。添えられているレモンを絞り、塩を振りかけていただいてみます。グリルされているので、スモーキーな香りが鼻と口にふわっと広がります。また、サーディンはオイリーな魚なのでとにかくワインに合います。追加注文したカベルネ・ソーヴィニヨンが進み進む。
お待ちかねのスティングレイ。
そして次は、お待ちかねのスティングレイ。お皿から美味しそうなアジア系のソースの匂いが漂います。緊張の瞬間です。恐る恐る一口食べてみます。すると、これが予想外にユニークで美味しい!スティングレイの身は分厚く筋肉質。外側がサクサクに仕上がっていて、そこにソースが絡まり少し柔らかくなったところがなんとも言えない美味しさを醸し出します。かかっているのはインドネシアやマレー料理に使われるチリソースの一種のサンバルソースとのこと。あっという間に食べきってしまいました。半信半疑だったので小さいサイズを注文したのですが、メインサイズにしておけばよかったと思ったくらいです。二品とも絶妙な味付けでお魚の新鮮さも伝わってきて、感動すら覚えました。迷うことなく次の日のディナーに戻ることを即決。居心地が良く魅力的なレストランで楽しむ、新鮮で美味しい地中海料理。
人生はこのような偶然に出会う機会に溢れています。その機会がやってきた時に、迷わず「イエス」を選択することで、嬉しいサプライズに出会えるかもしれません。
この旅行以来、シーフードレストランに行くとお店のスタッフに必ずする質問があります。
「スティングレイありますか?」
Claypots Barbarossa
79 Hardware Ln, Melbourne VIC 3000
03 9670 5255
claypotsbarbarossa.com.au
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