オーストラリアの西南に位置するパース。他の都市と違いあまり馴染みのない方も多いかもしれません。しかし東南アジアのハブ・シンガポールからはおよそ4時間半で行くことができます。
フライトも大手航空会社からLCCまでラインナップが豊富に揃っているので、次の週末にフラリと行きたい!と思い立ってもすぐに出掛けられるのが魅力です。
そんなパースでの過ごし方は「THE・旅」というよりは、のんびり暮らすように過ごすスタイルがおすすめ。土・日+1日の3日間でゆったり過ごす、とっておきの週末時間をご紹介します。
今週もお疲れさま!の金曜日、午後半休にしていざ出発
今週も一週間駆け抜けた金曜日。午後は半休を取りパースへ向かいます。今回はシンガポール航空の子会社であるスクート(LCC)のフライトで4時間半の空の旅です。
現地時間の18時前、パースへ到着しました。今夜は、港町フリーマントルにあるAirbnbで予約したお家にお世話になります。オーナー女性のセンスが光る、シンプルながらも温かみのあるお部屋はまるで自分の家に帰ってきたようなホッとした気持ちになります。
夕飯はそこの近所にあるドライブインで軽く済ませました。8月のオーストラリアは時期としては南半球の冬にあたるため、夜は13度くらいにまで冷え込んだものの、常夏のシンガポールで火照った体にはなんとも心地よい週末の幕開けとなりました。
土曜日。いよいよ週末時間の始まり! さて、今日は何をして過ごす?
しっかり熟睡した土曜の朝。ひんやりとした空気の中、暖かい太陽の日差しで目を覚ました私たちはお腹もいい具合に空いてきました。
パースに暮らすオージーたちはどこでブランチするのかな?と街へ出掛けて見つけたのがこちらのお店。
〉〉「Bennys Bar + Cafe」
コンクリートの打ちっぱなしの内装は、どことなく港町のアーバンライフという雰囲気のセミオープンカフェです。
ボリューム満点で温かいワンプレートは夫とシェアしながらしっかりといただきました!
飲み物は〝Flat White〟をチョイス。普段はラテ派ですが、このFlat Whiteはオージーたちの間ではポピュラーなエスプレッソドリンクだそうです。テイストのイメージとしては、濃いラテ?といった印象でしょうか。
その後、お腹も心もしっかりと満たされたところで、お目当てのマーケットまで向かうことにしました。
地元民も観光客も大好き!ローカルマーケット
日中の外の気温は20℃近くまであがり、真っ青な空はまさに一週間頑張った私たちにとって最高の贅沢時間。フリーマントルにはちょっとした有名なマーケットがあり、週末は地元っ子や旅行客で賑わっています。
「フリーマントルマーケット(Fremantle Markets)」は、1897年から120年続く歴史ある市場で、毎週金・土・日曜日の9:00~18:00(金曜日は20時)に開催されています。
どれも新鮮な色とりどりの野菜や果物がぎっしり。色々なお店をのぞいていると、店員さんが食べてごらんと試食させてくれたり。世界中どこにいても、女性は試食というものにめっぽう弱いのです。〝まとめて買うから安くしてよ〟〝挽きたてのコーヒーはいかが?〟そんな会話があちこちで飛び交うマーケットは、見てまわるだけでも十分に楽しめるスポットですが、食べ歩きやお土産探しにもおすすめです。
電車に乗って向かった先は?
マーケットを後にした私たちが向かったのは・・・
「コテスロービーチ(Cottesloe Beach)」
私たちはフリーマントルから向かいましたが、パース駅からも電車一本で向かうことができ、最寄りの駅からは海岸へ向かって豪邸が立ち並ぶ道を10分ほど歩いて行きます。
冬のビーチは休日だと言うのに人もまばら。どことなくノスタルジックな雰囲気が漂う静かなビーチです。インド洋に沈んでいく綺麗な夕日を眺めながらたわいも無い雑談をする時間は、日々忙殺されている暮らしを送っている私にとって、心の洗濯ができた貴重な時間でした。
さて、日が暮れ気温もぐっと下がってきたところでパース市内の中心部のホテルへ移動しましょう。荷物を預けていたため、一旦フリーマントルへ戻り気がつけばすっかり日暮れ時に。駅のプラットホームから見えた景色は、日本でも見かけたことのあるような懐かしさがこみ上げてくるから不思議。
旅先での鉄道の移動は、より旅情を掻き立てる、秘めた力があるように感じませんか?
日曜日。小雨が降るパースの街をぐるりお散歩。
ホテルでの朝食を済ませてからゆっくりと行動開始。だって、今日は生憎の空模様なんです。
折角なので、傘を片手に小雨のパース市街地を歩いてみることにしました。
日曜なので、オフィス街はとても静かです。そして旅行客らしき人の姿もほぼ見かけません。パースだけに限らず、オーストラリアはやはり夏の時期が賑わうのかもしれません。
でも、空いているからこそ待ち時間なく受けられる恩恵もあるのです。
それがこちら。
パースからフリーマントルまでのスワン川片道クルーズです。
乗船前に温かいスープで腹ごしらえをして、いざ出発です。
出航後間もなく、小雨でグレーがかっていた空がだんだんと晴れてきました。
なんだか、パースの旅ってこう見てみると、ゆっくりぼーっと過ごす時間が多い気がします。
オーストラリアの他の観光地にあるような、目を引くメインアトラクションや華美なスポットがない分、背伸びし過ぎずに日常の延長線上の過ごし方ができるのかもしれませんね。
でもせっかくの週末トリップ。最終日の明日は、この旅一番のお楽しみが待っています。
月曜日。帰る前に立ち寄りたい。パースの見どころ・ワイナリーへ。
ゆっくり寝坊ができる月曜はなかなかないため貴重なのですが、昨日とは違い今日はほんのり晴れ間がのぞいています。最終日の今日は、空港へ向かう途中にあるワイナリーへ行くというこの度の一大イベントがあるのですがその前に・・・朝食とチェックアウトを早々に済ませ向かったのは、昨日のクルーズから見えたパース市街地のとある公園でした。
市街地からバスで10分ほどの高台にある「キングスパーク(Kings Park)」。晴れていれば、〝世界一美しい都市〟の呼び名を持つ、もっと素敵なパースの眺望を見られるのではないでしょうか。園内には、世界大戦の犠牲者を慰霊する目的で建てられた「州立戦争記念碑」がありました。4月のアンザックデー(祝日)には、こちらで毎年セレモニーが行われているとのことです。
パースの歴史に触れつつ、スワン川やパースの新市街を眺められるこちらの公園は、お天気の良い日はもちろん、夕方や夜に訪れても、様々な街の表情を見ることができそうですね。ゆっくり犬の散歩やジョギングをしている人、ベンチに腰掛けて読書をする人など、思い思いの過ごし方ができるとっておきの公園です。
薄曇りとはいえ季節は冬。寒くなると度々飲みたくなるのが、やはりこちらの飲み物。
オージー御用達のフラット・ホワイト、この旅ですっかりファンになりました。
青空の下、オーストラリアワインと絶品お料理で週末旅の総仕上げへ
今回の旅路で一番の青空に恵まれた昼下がり、空港へ向かう途中に立ち寄ったのがこちらのワイナリー、「RIVER BANK ESTATE」。
ワイナリーに併設されたレストランではワインに合うアペタイザーから、シーフードやオーストラリア牛のメインまで本格的なお料理がいただけてついついグラスが進みます。お食事をしない場合でも、ワインのテイスティングが体験できるのでそちらもオススメ。
食後はワイナリー横の芝生でゴロンと横になる私たち。なんて自堕落な(贅沢な)週末なのでしょう・・・いつまでも眺めていられそうな青空を最後にこの週末旅はおしまいです。
今度は暖かい季節にピクニックをしたい!そんなパースの週末時間にワクワクしながら今回の旅を締めくくります。