新型コロナウイルス感染症 (COVID-19)の影響により、金融市場、不動産市場もその影響を大きく受けています。
そんな中、日本のネット証券会社の口座開設数は2月比で3割増というニュースもあります。
確かに相場が大幅に下落している今は、長期的な視点で見ると投資を始めるいい機会でもあります。
ただし、まだまだ不透明な状況は続いているとも言えます。
こちらでは、オーストラリアのREIT(リート)市場いわゆる「A-REIT」というものを詳しく解説していきたいと思います。
REITとは?
まずはREIT(リート)を知らない方もいるかもしれませんので、簡単に説明しておきます。
REIT(リート)というのは、投資家から不動産投資会社が資金を集めて不動産投資を行い、そこの賃料収入や不動産売買収入から配当という形で利益を分配する金融商品です。
そもそもこの仕組みはアメリカから生まれた仕組みで、「Real Estate Investment Trust」の略。
日本で始まったのは2001年半ばで、J-REITと呼ばれ、オーストラリアのREITはA-REITと呼ばれています。
A-REITの状況(2020年3月28日更新)
下のチャートは直近のS&P/ASX200 A-REIT(1555-上場インデックスファンド豪州リート)とS&P/ASX200のチャートを合わせたものです。
2月21日ごろから大幅に下落が始まっています。 ※1555-上場インデックスファンド豪州リートとは、東京証券取引所に上場しているS&P/ASX200 A-REIT指数に連動したインデックスファンドの一つ。 ※ブルーのラインはS&P/ASX200(オーストラリア証券取引所の株価指数のうちのひとつ)です。
※ETFとは東証などに上場している投資信託のことです。 下のチャートは2012年ごろからのS&P/ASX200 A-REIT(1555-上場インデックスファンド豪州リート)とS&P/ASX200のチャートを合わせたものです。
下落は2012年と同程度の価格まで落ちてきている状況です。 下のチャートは直近のS&P/ASX200 A-REIT(1555-上場インデックスファンド豪州リート)とS&P/ASX200のチャート、ダウ平均株価(US30)(オレンジのライン)を重ね合わせたものです。
直近では、ダウが少し盛り返してきているのがわかりますが、まだまだ不透明な状況が続いています。 このように、大幅な下落が見られ、ダウが回復するにつれてA-REITも回復基調にのる可能性はありますが、まだまだ油断の許さない状況は続く可能性があります。
A-REITの買いかた
1555-上場インデックスファンド豪州リートをSBI証券などの日本の証券会社を通じて購入することができます。
1555-上場インデックスファンド豪州リートの詳細はこちら
オーストラリアの不動産価格の状況
コロナウイルスが発生する前までは、住宅価格が上昇し続けていましたが、オーストラリアは中国経済への依存度が高いため、中国からの不動産投資が減ることで、その不動産価値も低下していく可能性があります。
AMPキャピタルのチーフエコノミスト、シェーン・オリバー氏はABCに対し、失業率が10%に上昇することで、メルボルンとシドニーの住宅価格が20%以上急落する可能性があると言っています。
Coronavirus Australia: What will happen to real estate market?
そのため、確かに価格下落局面ではありますが、中国経済や失業率など複合的な視点で見ていく必要があります。
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