突然ですが、クイズです!
オーストラリアの首都はどこでしょう?
ついつい有名なシドニーの名前が浮かんできますが、実はキャンベラという都市です。
シドニーやメルボルンにケアンズなど日本人からも知名度の高い都市とは違って、キャンベラは首都なのにあまり聞き馴染みがないかと思います。
でも、それには理由があるんです。
何故キャンベラが首都に選ばれたのか、その誕生秘話と共にキャンベラの基本情報と、お勧めアクティビティをご紹介します。
キャンベラの基礎情報
オーストラリアの二大都市シドニーとメルボルンのちょうど真ん中に位置しているのが首都キャンベラです。
キャンベラはシドニーがあるNSW州の中にありながらも、オーストラリア首都特別地域と呼ばれる特別地域に指定されていてACT(Australian Capital Territory)と呼ばれ、NSW州とは別の州になります。
人口は約36万人で、人口550万人を突破したシドニーと比べると小さく落ち着いた都市です。
それでも国会議事堂をはじめ首都機能が全て集まっており、政治の中心地としての役割を果たしています。
そのため、政治家や政府関係者、報道の仕事に就いている人々が多く暮らしているのも特徴です。
また、有名な大学も数校あることから学生も多く、美術館や博物館も充実していて文化都市としての側面もあります。
オーストラリアの首都がキャンベラになったワケ
キャンベラがオーストラリアの首都として選ばれたのは1908年のことです。
それより前はイギリスの植民地から独立するにあたって、大都市のシドニーとメルボルンの間でどちらが首都になるか長年言い争いが続いていました。
どちらの都市も首都として更なる発展を遂げたいという思いが強く、議論は一向にまとまりません。
そこで、両都市の中間に位置するキャンベラを首都にしよう!という案が生まれたのです。
そして計画的に首都としての役割を持つ都市を造成し、政治機能のみをキャンベラに置いて、シドニーとメルボルンは経済の中心として機能していくことになりました。
このような経緯があるため、キャンベラはNSW州ではなく独自のACTに属しているのです。
計画都市・キャンベラの特徴
キャンベラは人工的に作られた都市です。
元々がNSW州の田舎町だったところを首都へと開発したので、緻密な都市計画に基づいて作られました。
そのため他のオーストラリアの主要都市とは少し趣の違った都市になっています。
アメリカ人建築家のウォーター・バーリー・グリフィンによって作られた街は、南は政治や行政、外交機関の集まる地区、北は商業施設などが集まる地区に分けられており、北と南の間には彼の名前にちなんだ人口的に造られたバーリー・グリフィン湖が広がっています。
キャンベラは緑も多く美しい街並みの中に、国会議事堂をはじめとする政府機関の建物、世界各国の大使館に公館があり中国様式やイスラム様式など多国籍な建築物を見ることができます。
また博物館に図書館なども建物自体がとても立派で見応えがあり、近代建築巡りもキャンベラでの楽しみの1つです。
キャンベラへの行き方
日本からキャンベラへ行くには、直行便の飛行機がないのでオーストラリアの主要都市からの乗り継ぎが必要です。
もしくは、シドニーかメルボルンから車で訪れることもできます。
シドニーからだと車で約3時間、メルボルンからだと約8時間で到着できます。
そこでシドニーとメルボルンを巡るロードトリップの途中地点としてキャンベラに立ち寄るのもお勧め。
また交通費を安く抑えたい場合は、高速バスがシドニーとメルボルンの両方から運行しています。
その他にもシドニーからキャンベラまでの観光列車キャンベラ・エクスプローラーも走っています。
キャンベラのお勧めアクティビティ4選
近代建築巡り
キャンベラを観光するにあたって外せないのが、国会議事堂など政府関連施設の見学です。
特に国会議事堂はオーストラリアのニュースでは必ず映し出されており、キャンベラの象徴とも言える建物。
1988年に完成し、11億AUドルを費やした建物は、当時世界で最も高額な建築物としても有名でした。
その他にも国立美術館や国立図書館など美しいデザインの建物がいくつも並んでいて、夜はキレイにライトアップされています。
サイクリング
街の中心に広がるバーリー・グリフィン湖は地元の人々の憩いの場所で、サイクリングを楽しむにも最適の場所です。
外周35㎞の湖の周りにはサイクリングコースが数多くあります。
サイクル・キャンベラでは、レンタサイクルを無料で滞在ホテルまで配達してくれ、電気自転車や子連れの人達用の2人乗り自転車にマウンテンバイクなど様々な種類の自転車をレンタルできます。
キャンベラは綺麗に整備された小さな街だからこそ、自転車で主要な観光地を回ることも可能です。
熱気球
キャンベラでは年間を通じて熱気球を楽しむことができる世界的にも珍しい都市です。
また都市の中に大きな公園があるので、遠くへ行かずして街の中から熱気球に乗ることができるのも嬉しいポイント。
キャンベラの緻密な都市計画を知るには、地上からではなく空から街全体を見下ろすことで全貌が見えてきます。
放射線状に伸びていく道路など街全体がアートのような景色が広がっていますよ。
バルーン・アロフトやドーン・ドリフターでは朝食やシャンパン付きのコースが用意されています。
花の祭典
毎年恒例のフロリアードはキャンベラで約1か月間開催される花の祭典です。
オーストラリアの春にあたる9月から10月にかけて開かれ、8,000㎡もある会場に100万個以上の色鮮やかな花々が咲き誇ります。
夜には花壇がライトアップされ昼間とは違った幻想的な花畑が広がります。フロリアードは花の観賞だけなら入場無料で楽しむことができます。
オーストラリアの首都・キャンベラは、政治の中心地として人工的に発展を遂げた都市。
政府関連施設しかないと思われがちですが、豊富な文化施設とバラエティに富んだアクティビティもあります。
オーストラリアをより深く知るには外せない都市なので、一度訪れてみてはいかがでしょうか?